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読売新聞のHPによると次のような報道がありました。
2009年5月までに実施される裁判員制度で、最高裁は、露骨な引き延ばしを図るなど審理の進行を妨げる活動をした弁護士についての処分を、弁護士会に請求していく方針を固めた。
 裁判の長期化により、裁判員となった国民の負担が増す事態を防ぐのが狙い。日本弁護士連合会も、裁判所から請求があれば速やかに調査したうえで改善措置をとる方針で、その手続きをまとめた会内規則を今秋までに制定する考えだ。
 従来の刑事裁判では、裁判所の訴訟指揮に協力するかどうかは、弁護士の自主的な判断に任されてきた。今回の処分のルール化の動きに対して、弁護士の間では「弁護活動が委縮し、被告の権利が守れなくなる」と反発する声も根強く、今後、議論を呼びそうだ。
 処分が請求されるケースは、〈1〉弁護士が引き延ばし目的で出廷を拒む〈2〉裁判官の制止を聞かずに不必要な証人尋問を延々と続ける〈3〉争点を整理する初公判前の準備手続きに協力しない――などが想定されている。
 刑事訴訟規則には、弁護士や検察官が法規に違反して審理を遅延させた場合、裁判所が弁護士会や検察庁に処分を求めることができる「処置請求」の規定があり、1960〜70年代の過激派や大学闘争に絡む事件の公判で請求例もあった。
 しかし、請求を受けた弁護士会が処分を行わずに放置したため、90年以降は請求自体が途絶えていた。最高裁は今後、各裁判所に対し、必要があれば、空文化したこの規定を活用し、処分を請求するよう、周知させていく。
 一方、日弁連も、裁判所の処分請求に実効性を持たせるため、3か月以内に調査を行う。そして、業務停止など具体的な懲戒処分の検討に入るか、勧告や助言にとどめるか、または、処分を行わないか、結論を出す。今年11月までに会内規則をまとめ、理事会の承認を得る見通しだという。
 日弁連は「十分な弁護を受ける被告の権利に配慮しなければならないのは当然だ。しかし、弁護士会が国民の信頼を確保するためには、逸脱行為があった場合に自ら適切に対処するルールを明確化する必要がある」としている。
● それでは、権利保釈は条文どおりに運用されるのでしょうか。人質司法の実態には手をつけないのでしょうか。

2005/6/27

改正刑訴規則が公布されました。官報(pdf)
改正刑訴法の施行日も本年111日となり官報(pdf),いよいよ,公判前整理手続が始まります。
● 勉強、勉強ですね。

2005/6/23

日経のHPによると、日弁連が都内で「裁判員の心を動かす。」と題した研修会を開いたそうです。
法律の専門家ではない一般市民の裁判員に法廷で効果的に訴える力をつけようと、日本弁護士連合会は20日、都内で研修会「裁判員の心を動かす。」を開いた。弁護士が刑事裁判での弁護側の主張を実演し、裁判員役の市民が発声や目線なども含め厳しく評価。今後、参加した弁護士が講師となって各地で研修を実施する。

 現在の裁判は書面での主張が中心だが、裁判員制度の導入後は「弁舌で裁判員を説得する力」が不可欠になると日弁連が企画。殺人未遂事件で無罪主張をする冒頭陳述や弁論を、まず弁護士同士で評価し、優秀作品を披露した。
プレゼンテーションソフトを使って図表で視覚に訴えたり、声と体だけで語りかけたりと手法は様々。「冒頭陳述」や「推定無罪」といった言葉の説明から始めるケースも。裁判員役の市民からは「高圧的なところがあって洗脳されているよう」「発声が不明瞭(めいりょう)」「目線が裁判員の方を向いていない」など厳しい指摘が相次いだ。


刑事事件で弁護する場合にはプレゼンテーション能力も要求されることになります。
鹿児島の刑事事件も変わっていくのでしょうね。

2005/6/21

毎日新聞の報道によると
政府は16日の事務次官会議で、「公判前整理手続き」を定めた改正刑事訴訟法(昨年5月成立)の施行を11月1日とする政令案を決めた。17日の閣議で正式決定する。4年以内に導入される裁判員制度をにらみ、審理を迅速化するために、初公判前に検察側と弁護側が証拠を開示して、争点を絞り込む手続きを新設する。

ということです。

後半前整理手続 裁判員制度 連日開廷・・・どうも一人だけの弁護士事務所は対応できなくなってきそうだなあ。

2005/6/17

最高裁で交通事故の事件について
【損害賠償額の算定に当たり,被害者の将来の逸失利益を現在価額に換算するために控除すべき中間利息の割合は,民事法定利率によらなければならない。】とする判例が出ました。こちら
新聞報道ではこうなっています。

「利息算定5%は妥当」 交通事故賠償金で最高裁判断
交通事故の遺族に支払われる賠償金からあらかじめ差し引かれる利息が高すぎないか――。超低金利時代を背景に、こんな問題が争われた訴訟の上告審判決が14日、言い渡された。最高裁第三小法廷(金谷利広裁判長=退官のため浜田邦夫裁判官が代読)は、日本の法体系全体について「利息を差し引く際、法的安定性や統一的処理が必要とされる場合は年5%と定められている」と指摘。「賠償額の算定でも5%とすべきだ」とする初めての判断を示した。「3%」で計算した二審判決を破棄し、審理を札幌高裁に差し戻した。

 訴訟を起こしたのは、北海道北広島市で01年に死亡した土場俊彦君(当時9)の両親。小学4年生だった土場君は歩道に乗り上げてきた乗用車にはねられて死亡、ほかに3人が重軽傷を負った。両親が、運転していた女性(54)=業務上過失致死傷罪で禁固2年6カ月が確定=に損害賠償を求めた。
 争点は、交通事故で亡くなった被害者が生きていたら将来得られたはずの収入(逸失利益)を加害者が賠償する場合の計算方法。逸失利益は通常、60代まで働く想定で計算される。将来分の先取りになるため、生活費を控除し、さらに、遺族側が預貯金などで運用したと仮定して得られる利息をあらかじめ差し引いて額を計算する。
 これまでは多くの裁判例で、民法で遅延損害金の法定利率が年利5%とされていることなどから、慣例で5%が採用されてきた。しかし、低金利を反映して、4%(96年の福岡地裁など)や3%(今回の訴訟の一、二審など)、2%(00年の津地裁熊野支部)とし、賠償額を高くする判決も全国の地・高裁で出始め、最高裁の統一判断が注目されていた。

 第三小法廷は「最近の実際の金利が低いことなどから、差し引く利息を5%より引き下げるべきだとの主張も理解できないではない」と述べた。しかし、法的安定性や統一的処理の必要性を重視。(1)事案や裁判官ごとに、差し引く割合についての判断がばらばらに分かれることを防いで、被害者相互間の公平の確保を図れる(2)損害額が予測可能になることで訴訟に持ち込まれる前の解決がしやすくなる――などの点を考えて、「5%にすべきだ」と結論づけた。
 
二審・札幌高裁は「実際の実質金利の動向と年利5%が著しく乖離(かいり)していることが明らかで、少なくとも3%を超えることはない」とし、被害者に有利な3%が適当と判断。これをもとに、逸失利益を約5530万円と算出した。

 一方、5%で計算すれば逸失利益は約3300万円となるため、女性側は「変わった判断をする裁判所で判決を受けた加害者だけが不当に高額の賠償責任を負わされ、法の下の平等に反する」などとして上告していた。

2005/6/16

産経新聞HPに次の事件紹介がありました。

偽証罪の裁判という珍しいものです。

面識のない刑事被告人の裁判で、恋人のふりをしてウソの証言をしたとして偽証罪に問われた無職、田中綾子被告(25)の初公判が九日、東京地裁(渡辺康裁判官)で開かれた。田中被告は「悪いことと知っていたが、ウソをつくうち後に引けなくなった」と涙を見せて謝罪。検察側は、生活費をギャンブルにつぎ込み、金ほしさから犯行に手を染めたなどと指摘し、懲役一年六月を求刑した。
 検察側の冒頭陳述などによると、田中被告はホスト通いやバカラ賭博にのめり込み、昨年秋に出会った男から「仲間の友人で警察につかまった男を早く出したい」ともちかけられた。「自分は人から頼まれたら断れない。金も欲しかったから」と、被告との面会一回につき一万円、法廷で身元引受人として証言することで数十万円をもらう約束をした。
 その後、田中被告は、有印私文書偽造・同行使の罪に問われた男の婚約者と偽り、面会に通い、たばこを差し入れたり手紙を渡し、弁護士にも恋人と信じ込ませた。今年二月には、裁判に情状証人として出廷。「二、三年前に横浜のカジノで知り合い交際中」とウソをつき、約二十万円の報酬を受け取ったが、「面会での二人の様子はとても恋人同士に見えなかった」とする目撃証言などから犯行が発覚した。
 公判は即日結審し、判決は二十八日に言い渡される。

●この目撃証言をしたのは留置係りなんでしょうね。恋人同士に見えない様子ってどういう様子なのでしょうか。

2005/6/10

京都新聞HPに次のような報道がありました。
ファイル共有ソフト「Winny(ウィニー)」を使った著作権法違反事件で、有罪判決が確定した男性の弁護人を務めた大阪弁護士会所属の弁護士(41)について、京都地検が次席検事名で「弁護活動に許されない行為があった」として、大阪弁護士会に懲戒請求を行っていたことが、27日分かった。日本弁護士連合会によると、検察側が懲戒請求するのは異例という。

 弁護士は、映画データをウィニーで不特定多数のインターネット利用者に送信できる状態にしたとして、昨年11月に京都地裁で執行猶予付きの有罪判決を受けた男性の弁護を担当した。 ウィニーをめぐっては、ウィニーを開発、公開したとされる元東京大助手(34)も著作権法違反ほう助罪で起訴され、京都地裁で公判中。
 懲戒請求は、京都地検が高田明夫次席検事名で11日に文書で行った。請求理由として、弁護士が元東大助手らに捜査報告書の内容や冒頭陳述書の写しを送った、元助手とメール交換していたのに、連絡が取れないと偽って、裁判所に元助手の調書を証拠請求した−ことを挙げ、「捜査報告書などは、当該の公判の弁護活動のみに使うもの。弁護士の行為は度が過ぎており、許されない」としている。
 この弁護士の行為については、京都地裁の当時の裁判長も判決公判で「強く自戒を求める」と指摘していた。 懲戒請求を受け、大阪弁護士会は綱紀委員会を開くことにしている。弁護士は取材に対し、「事実関係には争いがない。関係者に迷惑をかけたとしたら申し訳ない」と話している。
事案の詳細が不明なのでなんともいえませんが、検察官からの懲戒請求というのはどうなのでしょうか。懲戒の問題なのかなあ。

2005/6/3